『S級執事の花嫁レッスン』ならびに岩本 薫先生への質問です。
4月30日に最新作『S級執事の花嫁レッスン』が発売になります。今の率直なお気持ちを教えてください。
今年一冊目の本なのでドキドキしています。
タイトルの『S級執事の花嫁レッスン』とても意味深な、気になるタイトルです! このタイトルはどのようにして決められたのでしょうか?
タイトルから内容がわかるように「執事」「花嫁」「レッスン」を盛り込み、S級は「Special」と「ドS」のダブルミーニングで付けました。
前作『花嫁執事』と今作『S級執事の花嫁レッスン』では『執事』『花嫁』の単語が重なっておりますが、この二作には関連があるのでしょうか?
一応リンク設定になっておりまして、『S級』の冬威は「執事エリートブラッドレイ一族」の一員で『花嫁執事』の悠里の従兄弟です。ただ、ストーリー的に被る部分はなく、両方とも完全に独立した作品になっています。(ので単品でお楽しみいただけます!)
舞台は中東の豊かな国・サルマーンです。外国といえど様々ありますが、なぜ中東を舞台に選ばれたのでしょうか?
『花嫁執事』が日本が舞台で白無垢だったので、今回は海外が舞台でウェディングドレスと決めていました。その上で、執事を雇えるようなお金持ちがいる国……となると必然的に中東に。煌びやかな装飾などがBLと親和性が高い気がします。中東圏の国ではトルコに行ったことがあるのですが、トプカプ宮殿のハレムが素敵でした。いつか砂漠な国にも行ってみたいです。
『花嫁執事』では執事である悠里が花嫁になっていましたが、今作は執事の冬威によって莉央が特別なレッスンを受けています! 今回のお話はどのようにして生まれたのでしょうか?
今回は「執事は攻」と決めていました。あと『花嫁執事』がわりとシリアスだったので、次はコメディタッチがいいなと。できればエロティックなレッスンものも書いてみたいな……という個人的野望もあり、そのあたりを全部盛り込んだ結果、今回のお話になりました。
志水先生の美しいカバーイラストでも莉央は花嫁の白いドレスを身にまとっています。岩本先生の萌える「花嫁」のポイントはなんでしょう?
昔から少女漫画の主人公(男子)が学園祭で女装する展開が大好きでした。花嫁衣装は究極の女装だと思うんですよね。たった一日のセレモニーのために準備期間を何日も設けて全身を完璧に磨き上げる……というのも萌えます。磨くのがクールな執事だとなおのこと萌えます。
制作上、削ってしまったエピソードや、ストーリーのなかでは明かされなかった裏設定などありましたらぜひ教えてください!
……すみません、削らずに全部詰め込んでしまいました。むしろたぶん盛りすぎ。
最後に読者のみなさまへメッセージをお願いします。
志水ゆき先生にイラストをつけていただけるということで、私にしてはお色気シーンがんばりました(実力不足はさておき)。そのご褒美のように、素晴らしいイラストをたくさんいただけて幸せです。書いて良かった! 編集様やデザイナー様のお力も借りて全体的にピンクな本に仕上がりました。ぜひ皆さんにも幸せな気分になっていただきたいです(春ですしね)。ちなみに冬威は心の眼鏡を装着してます(笑)
『S級執事の花嫁レッスン』ならびに志水ゆき先生への質問です。
4月30日に志水先生にイラストをご執筆いただきました 『S級執事の花嫁レッスン』が発売になります。今の率直なお気持ちを教えてください。
先にゲラを拝見しているのでどんなストーリーか分かってはいてもちゃんとした本という形で読めることが楽しみです。
最初に『S級執事の花嫁レッスン』の原稿を読まれて、まず思ったことはどんなことでしたか?
楽しい! そしてその後にキラキラした世界観をはたしてちゃんと絵に起こせるのか…とちょっと考えてしまいました。
カバーイラストとても素敵でした! 今作ではカバー全体を使っ て莉央の足先まで美しく描かれています。表紙を飾るとても大事な1枚を描かれる際に、どんなことを意識されるのか教えてください。
ありがとうございます。お気に召して頂けてよかったです。
カバーを描く際はまず作品のイメージを第一に考えます。楽しいとかシリアスとかパッと見で分かりやすく伝わるように。作品の空気感に合うメインカラーを決めてみたり、タイトル位置や帯がどの辺にかかるとか、デザイナーさんがある程度文字を入れやすいように構図を考えるようにしています。
あとはなるべくカメラアングルやキャラのポーズを他作品とかぶらないように…とは気を付けますが、なかなか難しいです。これからも精進致します。
舞台は中東の豊かな国サルマーンです。衣装など独特な文化のある世界観です。世界観のある作品のイラストをご執筆されるときは、どんな点に気を遣われるのでしょうか?
フィクションの中のリアリティ?
読者さんが分かりやすく想像するであろうものからなるべく外れないように、かつその作品の中でのオリジナリティを出せるように心がけました。
今回キャラクターデザインをはじめ、ラフを掲載させていただきました。ありがとうございます! 今作の莉央と冬威は志水先生から見てどのようなキャラクターでしたか?
莉央は元気っこと美人さんなど色々なテイストの混じったなかなかに画力を試されるキャラでした。
そして冬威がこれまた久しぶりにブレのない慇懃無礼のドSガン攻! しかも外国人! でこちらもさらに画力を試されたキャラクターでした。
『S級執事の花嫁レッスン』のカバーコメントに「花嫁大好きです」とありました。「花嫁」へのこだわりを教えていただけますでしょうか?
本気で語ってしまいますがいいんですか?
まず女装です。しかも嫌々ながら仕方なくの女装。
けして自ら女装するおとこの娘ではなく、嫌なのに自らの意思に反しての女装、しかも花嫁!
男の身でありながら、同じ男に嫁がねばならない屈辱感。
当然嫁に行くということは初夜が待っています。
望むと望まざるとにかかわらず、かならず致さなければなりません。
そしてやはり和・洋かかわらず花嫁衣装のまま一度は致してほしい!
さらに相手に嫁ぐためには花嫁としてのレッスンは必須です。
女性らしい立ち居振る舞いや、教養、礼儀作法など慣れないながらに頑張る姿に微笑ましくも萌え、時には嫁ぎ先の使用人やお目付け役に辛く当たられるのも涙を誘いますし、嫁の健気さに冷たかった人間関係や家庭環境が緩和されると大変癒されます。
なおかつ、もしも性別を隠し通さなければならない場合のドキドキ感。
ばれたらばれたで、おいしい展開が待っています。
男でも構わない、または偽りの代償→すなわちお仕置きエッチ!
また性に奥手な花嫁には当然閨のお勉強も絶対必要です。
手取り足取り、時に厳しく時には甘く、自分好みに仕込む…男のロマンです。
最初から甘い旦那様ももちろん大好きですが、冷たかった旦那様が最終的には嫁がいないと生きていけない…
くらい嫁の存在が大切になり時にはたぎり過ぎてヤり過ぎ、秘書とか執事とかばあやに窘められたりするのも大変萌えます。
借金のかたでも、政略結婚でも、身代わりでも、神への供物でもとにかくこの世の受はすべからく嫁に行くといいです。ラブコメからシリアスで切ない展開まで、どんなストーリーでも『花嫁』はいけます。
そしてなにをおいても『花嫁』というものは、いついかなる場合もかならずエロい展開になる大変すばらしいものなのです。
最後に大事なことなのでもう一度言わせて下さい。
この世の受はすべからく嫁に行くといい!!
長々失礼いたしました。
漫画と挿絵において、一番違いを感じられるのはどんなところでしょう?
その瞬間を一枚絵で見せるということでしょうか。
漫画の場合一番見せたいシーンを表現する為にそこに行くまでの前後の絵があるのですが、挿絵の場合は一枚という限られた空間しかないので、読者さんがそのシーンで求める一番の絵というものを、毎回模索しつつ頭を悩ませています。
最後に読者のみなさまへメッセージをお願いします。
私が暑苦しく語った『花嫁』のすばらしさが存分に含まれている大変素敵な『花嫁』ものです。岩本先生の美人可愛い莉央とドS執事の冬威のお話をぜひ楽しんで頂けたらと思います。