コミックス『夜空のすみっこで、』はじめ、作品に関する質問です。
7月19日にihr HertZ Series『夜空のすみっこで、』が発売となります。今の率直なお気持ちを聞かせてください。
描き始めてから、沢山のお力添えをいただき、同時にご迷惑ばかりおかけしていたので
1冊になることがとても嬉しく、ありがたく、不安でいっぱいでハラハラです。
前作の「えんどうくん」よりいろんな意味でかなりのプレッシャーで震えてます。
カバーイラストからも雰囲気の伝わってくる『夜空のすみっこで、』。このタイトルにはどのような意味がこめられているのでしょうか?
舞台袖のような情景。
暗がりで、しんとした、空気が張り詰めた、それぞれの感情がにじみ出るような、静と動が紙一重な。
…実際には担当さんと相談しながら決めました。
タイトルを考えるのが本当に苦手でボキャブラリーのなさにうちひしがれます。
今作は大人ふたりと子どもひとりの三角関係(!?)ストーリーですが、このお話はどのようにして生まれたのか教えてください。
前作「えんどうくん」を描き終えた後に
今度は大人を描いてみたい!と思ったらそこにいました、的な。
しかも子どもまでいました、的な。
実はドタバタラブ☆コメディ目指そうとしてました。案の定玉砕しました…。
1話目の屋上の見開きシーンは、見とれてしまうほど綺麗でした! 今作はタイトルにもあるように夜空や星座が多く登場します。ハヤカワ先生は夜空というと、どのようなイメージをお持ちでしょうか? また、作品にもそのイメージを反映させていますか?
ありがとうございます。
イメージは…暗いけど明るい。
「夜空」ではやんわりとですが「星野=明」「須藤=暗」として紙面の濃淡を考えて描いていました。
前作が高校生中心なのに対し、今作の登場人物は上にも下にも幅が広がりました。小学校の先生である星野や行動の読めない須藤、やんちゃでまっすぐな小学生の翔太など。彼らを描くうえで、楽しかったことや大変だったことを教えてください。
高校生以外のオリジナルキャラはメインで描いたことがなかったので、とても勉強になりました。
「夜空」では須藤先輩が掴めなくて四苦八苦しました。いつか絶対泣かせてやろうと必死でした。
『夜空のすみっこで、』は大ボリュームとなっておりますが、もっともっと描きたかったエピソードや本編中では出てこなかった裏設定がありましたらぜひ教えてください!
本当、これは気づけばこんなになっていたというか…ありがたいことです。
フィールドが広がった分、無駄な設定は沢山できました。
星野が先生になったきっかけは須藤だったとか
翔太くんはレナちゃんより背が低いだとか
伊藤先生は既婚者だとか太田先生は彼女いないだとか
どうでもいい設定ばかりです。
『夜空のすみっこで、』を読者のみなさまに読んでいただくうえで、注目していただきたいところを教えてください。
紙面上で「暗くて明るい」を感じていただければ嬉しいです。
暗い中に垣間見える光の輝きも意識しながら描いた部分があるので、微かなきらめきも感じていただければ。
頑張ってキラキラさせました。
ところで『夜空のすみっこで、』と同日発売の『CRAFT vol.57』ではハヤカワ先生の新連載が始まりますね! さらに! 7/31発売の『ihr HertZ9月号』でも新連載が! それぞれのお話がどのようなお話かご紹介いただけますでしょうか?
『CRAFT』で描かせていただける「夜明けにふる、」は「夜空」から5年後の翔太くん達のお話です。
あくまで翔太くん達がメインですが「夜空」の2人始め、つながりがある人達も登場する予定です。
『ihr HertZ』で描かせていただける「えんどうくんの実験ノート」は「えんどうくんの観察日記」の続きです。
高校3年生(受験生)になったえんどうくん達に加え、津田兄など新しい人達も登場する予定です。
どちらも前作ありきのお話になってしまって、フレッシュ感皆無ですが
つながっていくお話を描かせていただけることがとても嬉しいです。
前作を知らない方にも楽しんでいただけるようなお話にしていきたいです。
最後に、読者のみなさまにメッセージをお願いします。
ここまで読んで下さってありがとうございます。
2冊目のコミックス、初めて読んで下さる方にも「えんどうくん」を読んで下さった方にも
少しでも楽しんでいただけたら、そして何か感じていただければこれ以上ない喜びです。