『nez[ネ]』ならびに榎田尤利先生への質問です。

6月30日にシリーズ最終巻「nez[ネ]-Your Lovely Smell-」が
ついに発売されます。今の率直なお気持ちを教えてください。

ひと安心というか(笑) 前巻でわりと風呂敷を大きく広げてしまったので、これはどうまとめたものか……とやや不安があったんですね。ラブ的なところではなく、事件的なところで、話が予定より大きくなってしまった。それは自然にそうなったので、べつにいいのですが、BL作品では事件と恋愛を密接に絡めていかなければならないので、そこを考慮しつつどういうエピソードを作るべきか、ちょっと迷いました。簡潔にいうと、鷹目をどう動かすか、という点なのですが点まあ、こんな感じで落ち着きました(笑)

どの作品も魅力的なキャラクターが出てきます。
千里、鷹目も魅力的ですが、キャバレー『パンドラ・ボックス』の千代子ママたちはシリーズを通して際立ったキャラクターでした。今作では思いがけない事実も判明しましたが、キャラクターを作られる際、どんな点に気をつけていますか?

あんまりかっちり決めない方がいいかもしれません。そのキャラクターの性格、嗜好、信条、いろいろな要素があるわけですが、ある程度は決めておくにしても余白を作っておくと、のちに動かしやすいです。また、キャラクターたちも物語の中でどんどん変化していくので、その変化を楽しみながら書くのが私のスタイルなのかもしれないです。

シリーズを通して気に入っているシーンや、お気に入りの台詞、 もしくはここは大変だったというシーンやエピソードがあれば教えてください。

千里と鷹目に関しては「バカ」「バカって言うな」という、あの小学生男子みたいなやりとりが結構気に入ってました。大変だったところはにおいの表現かなあ。千里ちゃんは極端に鼻がよくて、その嗅覚は通常の人にはわからない世界なわけですが、でもそれを小説では誰にでもわかるよう書かなければならないので……そのへんが難しさでもあり、楽しさでもあります。

書きたかったけれど都合上カットしてしまったり、
実はあのシーンの裏ではこういうことが起きていた……
など作中には出てこなかった裏話などあればぜひ教えてください!

本当は阿莉ちゃんには彼氏がいる…………といいなあ、と思っています。千代子ママにもこのあと幸せが訪れるといいな! また、《鳥》についてももう少し書きたかったのですが、下手すると主役を食ってしまいそうだったので断念しました(笑)

シリーズは完結しましたが、
今夏からイラストを担当された湖水きよ先生の作画で漫画となって連載が始まります。漫画化にあたって一言お願いいたします。

うちの子たちがお世話になります……という気持ちです(笑) マンガには小説にはできない表現方法がたくさんあると思うので、あまり原作のカタチに囚われず、自由に描いていただきたいなと期待しています。とても楽しみです!

BL以外でもご活躍の榎田先生ですが、
今後のどのような作品にチャレンジしてみたいですか?

そろそろ、今まであえて避けてきた諸々に向かい合う時期なのかな……なんてことも考えています。人生はわりと短いらしいので。もちろん、現在続いている各シリーズもしっかり書いていきたいです。『カブキブ!』『妖琦庵夜話』など、よろしくお願いいたします(笑)

読者のみなさまへメッセージをお願いします。

シリーズにおつきあいいただき、ありがとうございました。最終巻、お楽しみいただけるといいのですが……なかなかラブラブになったと思うのです(当社比)。ひと区切りつきましたが、またなにかの拍子に千里ちゃんと鷹目を書きたくなるかもしれません(笑) その際にはよろしくお願いいたします。