Yuri Eda 100books
『それでも、やさしい恋をする』に関する質問
Q.4月1日に大人気デビューコミックス『どうしても触れたくない』のスピンオフ作品、『それでも、やさしい恋をする』が発売になります。今のお気持ちを教えてください。

描いた年数でいうと2008年~2014年なので丸6年。最初の「after9hours」の同人誌ではここまで長く描くことになるとは思っていなかったので、それもこれも小野田×出口を気に入ってくださった読者さんのお声あってのことで、本当に有難いと思ってます。描き下ろしや雑誌掲載分も割とあるので既に同人誌で読まれた方にも楽しんでいただけると思います。今回初めて肯定するタイトルにしたり、タイトルにも合わせて優しい雰囲気を心がけました。読んだ方が少しだけ幸せになるくらいのBLらしい癒しがあるといいなと思ってます。

Q.作中にもありますが『どうしても触れたくない』での小野田は傍観者でした。その小野田にスポットを当てたストーリーは連載当初から考えていたのでしょうか?

「どうしても触れたくない」の描き下ろしで「小野田課長は憂鬱」を描いてそれでなんとなく小野田ならこういうタイプがいいかなと思うようになって一冊目を出して。そこから繋がっていきました。

Q.『それでも、やさしい恋をする』はもともとヨネダ先生が同人誌でご執筆されたお話に修正・加筆、さらに描き下ろしを加えた作品です。新たにエピソードを加えるにあたり、以前と変わったと感じる点や新たな発見などはありましたか?

出口って普段はからっとした性格の筈なんですが、恋愛すると結構じめっとしてるんだなあと思ったりしました(笑)

Q.表題の「それでも、やさしい恋をする」はコミックス描き下ろし作品です。『どうしても触れたくない』の3年前のエピソードになりますが、今回このお話を加えるに至った経緯を教えてください。

同人誌4冊の始まりは小野田視点がほとんどのため、出口が小野田のどこが好きだとかどうして好きになったということが一切ないので、そこを描きたかったのと、「どうしても触れたくない」を読んでない方にも一冊のコミックスとして読めるようにするために描き下ろしました。でもやっぱり「どうしても~」を読んでないとピンとこない部分もあると思いますのでこれを機に両方読んでいただけると嬉しいです。

Q.今作のメインキャラクターのひとり、出口は人当たりがよく要領よく生きていたタイプで、『どうしても触れたくない』の嶋とは対照的です。出口はどのように生まれてきたキャラクターなのでしょうか?

ギャップ萌えでしょうか。性格と恋愛とのギャップもありますが、要領がいいのでノンケを好きになるなんてバカだって思ってる、だけど好きになるところとか。嶋とは違う、自分の性癖に悩まないキャラを受にしてみたかったので。

Q.小野田、出口、嶋、外川と四人のキャラクターのなかで、ヨネダさんが一緒に働くなら誰がいいですか?

失敗しても誰もあんまり怒らなそうなので特別嫌っていうひとはいないですが、一番気を遣うのは外川ですね。和を重んじるタイプなので疲れそうです。会話をしなくて済みそうだし相手を見て態度を変えないので嶋が一番楽かもです。出口は個人プレーのひとなので社内にいてもいなくても一緒かも。小野田は他部署にいてほしいタイプの癒し系の人です。同じ部署にいて黒い部分を知りたくない…みたいな(笑

007.ヨネダ先生の作品は日常を感じやすいリアリティが作品の魅力だと思います。タバコの演出が格好いいのはもちろんですが、今作ではメガネや携帯灰皿など、さりげないものがストーリーに組み込まれていると感じました。ストーリーを構成する際にどういったところに気をつかわれているのでしょうか?

描いてる時はあまり意識して取り入れてはいないのですが、このお話は特に日常的なお話で、大きな事件があったりするわけではないのでなにかひとつモチーフがないと締まらないので、なんとなく入れてしまうのかもしれません。言葉で説明しすぎないための道具としての意味合いもあるのかな、と思います。

008.執筆中に表現するのが難しかったシーン、楽しかったシーンを教えてください。

「色のある世界後編」の小野田の「さあどうぞ」のシーンが楽しかったです。自分としては一番の見せ場だったはずなのでもうちょっと強調して大きく描けばよかったな…と今思いました(笑

Q.おまけ漫画や、特設ページで公開の相関図などを見て、4人全員の血液型の違いが面白いと思いました! 普段から意識されているのでしょうか? また特にそのあたりの特徴を意識して描かれているシーンはありますか?

血液型は、描き進んでいくとキャラが定まってくるのでたまに考えます。終盤のシーンは性格のバラバラさが出てて楽しかったです。ただO型の外川とB型の出口の相性というか力関係が4人集まると難しくて、どっちかが抜けて3人の方が描きやすいなあと思いました。

Q.「やさしい噓はみのらない」で嶋と外川はケンカ中とありますが、この原因はいずれどこかで語られるのでしょうか?

おまけで出そうとしたのですが出ませんでした。ものすごく下らないと思います(笑

Q.本編中には描ききれなかったエピソードや、実は……というような裏設定はありますか?

色のある世界(後編)のお風呂での「ウソだって」はやっぱりウソです。

Q.ヨネダ先生は現在『囀る鳥は羽ばたかない』が ihr HertZ にて連載中です。こちらもいっそう目が離せない展開となっています! これからの見どころなど読者のみなさまに注目してほしいところなど、ぜひ教えてください。

百目鬼にはいろんな面でがんばっていただきたいと思ってます。雛鳥が成長する様子を見守るような気持ちで読んでやってください。

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