由緒ある高塔伯爵家に生まれた葵は、
伯爵家の人間であることを誇りに思って生きてきた。
高塔家の財産が騙しとられるまでは……
借金返済のため体を要求される葵に、援助を申し出る男がいた。
貴族嫌いで傲慢な男、速見桐梧だ。
桐梧は怖い。けれど他に選択肢のない葵は桐梧の邸を訪れる。
その夜、桐梧は「おまえの主人は俺だ」と言い放つと
葵を遊女扱いし、強引に体を開かせた。
理不尽で恥知らずな男。そう思うのに、
時折見せる桐梧の優しさに葵の心は揺れ始め──
大人気貴族シリーズ第三弾、文庫化。
書き下ろし『ヨコハマ・デート』収録。
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