キャスト
インタビュー ご執筆お疲れさまでした! 
2010年の夏から始まった薔薇シリーズも『薔薇の誕生』でついに完結となりました。書き終えてみて、今のお気持ちをお聞かせください。

予定通り終わってよかった! という感じです。バトルシーンが思う存分書けたこのシリーズ、これからどこでバトればいいのか…。
インタビュー前回のインタビューで「結末はもう決めました。それぞれのキャラクターが最後までそのキャラらしい行動をとれたらいいなと思います。」とありましたが、キャラクターはみな無事、それぞれの結末に辿り着いたのでしょうか?

逆に聞きたいです。読み手さんが納得してくれたかどうか。それぞれのキャラがちゃんと自分らしい道を歩んでいたのか。

インタビュー 最終巻ではついにアダムの過去について明かされていきます。これまでお話をうかがってきて、夜光先生はアダムに愛着があるように感じられました。アダムは作品のなかでどのような存在でしたでしょうか。

アダムはともかく強い敵! という存在にしたかったのですが、やはり本当に強い敵というのは美学を持ってないと駄目だと思うので、そういう意味でかっこよく書いたつもりです。アダムの過去は…本当は書く必要なかったんですよね。流れ的なものを追うつもりで入れただけであまり意味はないです。衝撃的な過去があって悪の道に染まったというキャラではなくて、どういう道を歩んでも悪の道に染まるキャラにしたかったのです。悪というかアダムは最後まで自分が悪いことしたなんて微塵も感じてない感じ?

インタビュー 『薔薇の誕生』ではシリーズのラストとして怒濤のバトル展開が繰り広げられています。闘う男好きな夜光先生にとって腕が鳴るシーン満載だったかと思いますが、注目! というシーンを教えていただけますか?

レヴィンとラウルという守護者二人と闘っている時のアダムですかね、やっぱり…。負けないどころか圧倒するアダム、というのが書いていて楽しかったです。アダムは守られるよりも君臨したいタイプなので、きっと生前は守護者の力を妬んでいたはず(笑)

インタビュー シリーズを進めていくうちに、思いがけず誕生したキャラクターや予想外の動きをしたキャラクターがいたのでは?

まさかサンダーがここまで引っ張るとは…。サンダーがいなかったらこの話、終わりませんでした。日本においてこなくて本当によかったです。
お気に入りキャラはエリックです。エリックをともかく素敵に書きたかったんですよね。最終巻の冒頭はエリックの手紙で始まりますが、最初入れる気はなかったのです。でも薔薇の守護を見返していたら、レヴィンがすぐ燃やしちゃうほどの手紙、読者も読んでみたいと思うのでは? ということで入れてみました。
薔薇の登場人物は全員大好きなのですが、老人キャラが好きなのでスティーブンとかアデラとか書いていて楽しかったですね。スティーブンは超ツンデレキャラっぽくしたんですよ。エリック時代の薔薇騎士と守護者も皆好き勝手に動いて楽しかったし、啓の周囲の愉快な仲間たちも最後は三角関係で終わるという不思議な動きを見せていましたね。

インタビュー 薔薇シリーズが始まったときのインタビューでは「主人公の成長していく様子も書けたらいいなと思います」とお答えいただきました。啓の成長はいかがでしたか?

明るいまま成長できました!
インタビュー ところで、読み手さんはレヴィン派とラウル派に分かれましたが、このあたり夜光先生も悩まれたと思います。

攻め二人が対立というのは初めてだったので、どっちの攻めが好きか教えてもらえるとすごく楽しかったです。ラウルは当て馬にしてもよかったんですが、一冊目の後半しか出てこなかったわりに存在感が大きかったので思い切って攻め二人にしてみました。あんなに仲が悪かった二人がこんなに仲良くなって…という啓の気持ちにシンクロしてくれると嬉しいです。

インタビュー 奈良千春先生の描かれるイラストも薔薇シリーズにはなくてならない存在でした!  薔薇シリーズで描かれたイラストの中でも夜光先生のお気に入りはどのイラストでしょうか。

薔薇は奈良先生の絵なくして語れません。最終巻のタイトル絵と最後の見開きでご飯三杯はいけますね! いろんなキャラを描いてくれて、それがまたイメージ通りだったし、私の想像以上だったこともあります。ギルバートとランスロットは最初特に重要視してなかったのですけど、奈良先生の描く絵がかっこよすぎたので出番が増えた感じです。
お気に入りは全部って感じですが、特にあげるなら、カラーは刻印と陰謀の表紙、刻印と守護の口絵、血族と守護の裏表紙、モノクロはラウル登場シーン、妖怪アンテナが立ってるアシュレイ、バイクに乗るレヴィン、眠っちゃうレヴィン、ニンジャごっこで啓を逃がすラウル、三年経って帰ってきた啓、啓の誕生日にイケメン二人、の絵が好きですねー。タイトル絵は全部好きです! ちょっと多すぎたかな。ちなみにまだ手元に最終巻がないので、最終巻以外の好きな絵です。

インタビュー 完結してしまった今だから話せるエピソードをぜひ!

メイン三人のうち一人はお亡くなりの予定でしたが、無事生き延びました。あとアシュレイって女性の名前でしたね…。紳士の中の紳士のはずのレヴィンは、ベッドの上のエッチシーンがほとんどないんですよね…。野外が多いし本当に紳士だったのか…。

インタビュー ちなみに薔薇シリーズは完結いたしましたが、まだ応募者全員サービスの小冊子がありますね! 内容はすでに決まっているのでしょうか?

レヴィン×啓とラウル×啓の二本とギルバートの過去話です。

インタビュー 最後に読者の皆様にメッセージをお願いいたします!

最後までおつき合い下さり本当にありがとうございました! 感想聞かせてくれたら嬉しいです。カタカナの名前が多かったこのシリーズ、読んで下さる方々に支えられて無事完結できました。心からお礼申し上げます!



それぞれの作品についての思い出であったり、やり残したことであったりなど、ひと言ずつ、コメントをいただけますか?

薔薇の刻印:書いたのが、つい先日のようです。

薔薇の血族:雄心が意外に良いキャラでした。

薔薇の陰謀:シリーズならではの結末です。

薔薇の奪還:主人公一人というのを書けて楽しかった。

薔薇の守護:人が減っていく…。

薔薇の誕生:終わってしまった…。